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2009年2月23日 (月)

あるブロガーさんの質問に対する回答

今日、あるブロガーさんからメールをいただきました。内容は本ブログの記述に対して訂正を求めるものでした。
私は訂正の必要性がないと思いましたので、訂正はしないという旨の返信を理由と共に送りました。
ただ他のブロガーの方も同じように誤解されているかもしれないので、返信した内容を簡略にして「質問に対する回答」としてブログに載せたいと思います。

【質問1】 北京電視台の「紀実天下」の日本語訳に対する質問です。
>これは、ぶっちゃけていうと
>本当にお金では買えないことなのです。
>(訳者注:ギャラは一切関係ないということだと思います)
のところになぜ括弧内の注をつけたのか。という趣意

【回答】この注はこれまで、特に京都で牡丹亭が公演されていた時に劉錚さんからいろいろうかがったお話を総合して推測してつけました。しかしあくまで私の個人的な見解として括弧をつけて注をつけたのです。こうした書き方で私の意見だということは明白だと思います。

その私の注の内容に対して「そうではない」と異なる意見をお持ちの方はおられるでしょう。その意見を否定するつもりは全くありません。しかし、私の考えまで訂正を加える必要はないと思います。

劉錚さんの言葉は訳でも書いた通り「本当にお金では買えないこと」という意味です。最初この言葉を聞いたときに私は「学費をいくら積んでも教えてもらえないようなこと」という意味になるのではないかと思いました。実際にそういう意味なのかも知れませんが、それではかえって玉三郎さんに失礼に当たるのではないかと思い、そうした注はあえてつけませんでした。

また映像では「ぶっちゃけて」と今風に訳した箇所で、劉錚さんは何度も「説(言う)」という言葉を口に出し、明らかにためらった後で、この「本当にお金では買えないこと」という発言をしています。このことを考えて、単に「お金をいくら払っても買えないこと」ということだけではなく「ギャラ云々」という解釈もあるのではないかと思って、こういう注をつけました。

この言葉に対して、どういう意味なのか劉錚さんに直接伺ってもいいのですが、そこまでする必要はないと思いますので、していません。

また劉錚さんの発言を云々するのであれば、直接中国語を訳した上で、議論してください。 中国語がわからない方が劉錚さんの真意を云々言ったり、中国側の事情を知らない状態で中国側の報道に対して云々言うのは、何かと誤解を招きかねません。

私の中国語訳はあくまでもボランティアです。適当に訳しています。私にも仕事があります。逐一全部玉三郎さん関係の中国語の記事を無料で訳す義務も時間もありません。私の中国語能力に疑問をお持ちであれば、翻訳のプロに頼んで訳してもらって下さい。ただしその有料の翻訳家が中国の京劇や日本の歌舞伎の事情に詳しいかどうか保証はできないと思います。

【質問2】 揚子晩報の靳飛さんのインタビューに関する記事のこと。
ブロガーさんは私が書いた「映画『梅蘭芳』について、その出来の悪さに怒っている感想が載っている」のは、あたかも玉三郎さんの意見だと書いたかのように書いているとおっしゃっているのですが、私の文意も靳飛さんが怒っているということです。もちろん玉三郎さんではありません。

第一、映画『梅蘭芳』はまだ日本では公開されていませんし、どうやってお忙しい玉三郎さんが御覧になるというのでしょう。映画の宣伝に梅蘭芳の少年時代を演じた余少群が来日して早乙女太一と会ったとかいうニュースは出ていましたが、試写会に玉三郎さんが行かれたというならニュースになってしかるべきですが、そうしたニュースを私は見ていません。

この揚子晩報の記事によると、靳飛さんは映画『梅蘭芳』の顧問をされているそうで、その関係もあって、彼の映画の評論が記事になっているのだと思います。あと靳飛さんの日本人の奥様の御祖父様の話などが出ています。

そもそも中国では玉三郎さんはそこまでは有名ではありません。中国の新聞が中国の映画『梅蘭芳』に対して日本の歌舞伎俳優がどう思っているか、ということには関心はあまりないはずです。

この二つの記事はいずれも中国側の報道です。中国側が報道する内容と、それが玉三郎さんの意志に適うものかどうかは全くの別問題です。そもそも中国の新聞が「日本の梅蘭芳」と見出しで書くことに玉三郎さんが同意されるとは、私はあまり思えません。(この言葉はもちろん玉三郎さんを知らない中国の人に対する宣伝文句です)

日本でもNHKのドキュメンタリー番組などは、私が知っているのは京劇関係のものだけですが、話を盛り上げるために訳を適当に変えたりして、大なり小なりウソをかなり平気でついています。NHKだから信用できるという先入観はお捨てください。ドキュメンタリー番組も視聴者の興味を引くように演出されて作られているのです。

私はこれからも自分の能力と時間の許す限りで、生の声を届けていきたいと思ってます。

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