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2009年8月16日 (日)

昆曲『憐香伴』来年1月に北京初演

汪世瑜という、昆曲界の大御所が、林兆華という中国話劇界では有名な演出家(日本の蜷川幸雄に風貌は少し似ていますが、もっと実験的な演出をする人で、日本でも公演が行われています)と共同で来年1月に、明末清初の劇作家李漁の戯曲『憐香伴』を、初めて舞台化します。

この二人は、以前ご紹介した、皇家糧倉庁堂版『牡丹亭』の総監督演出としても知られています。今回もその『牡丹亭』を運営している会社が絡んでいるのかもしれませんが、庁堂版『憐香伴』と呼ばれていて、皇家糧倉版『牡丹亭』の公演がある南新倉での稽古風景が、出演者の一人のブログで公開されています。

http://blog.sina.com.cn/s/blog_4cc8c4c60100fhvt.html

この公演の最大の特徴は「男旦版」であることです。主役の崔箋雲は、あの温如華さんとあの劉錚さんのダブルキャスト、その相手役の曹語花は、あの董飛さんと、劉欣然さんという男性(この方の名前は初耳です)のダブルキャストでやるそうです。

【8月20日追記 劉錚さんはこの公演には参加されないようになったそうです】

どういう形でダブルキャストにするのかわかりません。おそらく場面で演じ分けるのだと思いますが、あるいはステージ毎に分けるのかもしれません。

この戯曲は、崔箋雲と曹語花という二人の女性がお互いを見初め合って、二人で一緒に暮らすために結局同じ夫に嫁ぐという、非常に変わったストーリーで、女性の同性愛を堂々と描いた、林兆華の言葉を借りれば「超前衛的な」作品です。おそらくそれゆえに、これまで上演されたことはなかったのでしよう。

この作品はまさに女性の同性愛を男旦の俳優でやることに意義があるのです。さすが林兆華です。これを女優同士でやれば、おそらく作者の李漁も満足しますまい。

明末清初の中国の戯曲や小説には、このような女性の同性愛を描いた作品があることは一部には知られていますが、みんなが知っていることではありません。また作者の李漁(男性ですが)は同性愛者であったと言われています。私自身があまり詳しく調べたことはありませんが…

来年は李漁の生誕400年だそうでその記念としてこの作品をやるのだそうです。

現在発表されている予定では、初演は来年1月7日8日、北京保利劇院(大きい劇場で、坂田藤十郎丈の歌舞伎公演が行われた場所でもあります)、その後、5月に昆曲の本場である上海、杭州、南京にも巡演されます。

しかし、中国でも男旦版をやるようになるとは。玉三郎さんの起こした波は、私の想像以上に早く、中国の演劇界に影響を与えているように思います。

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