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2011年12月19日 (月)

これが段治郞さんへの待遇か

歌舞伎美人にこんなニュースが載っていました。

http://www.kabuki-bito.jp/news/2011/12/post_480.html

市川段治郞さんが、市川月乃助という名前に改名するそうです。

来年、亀治郞さんが四代目猿之助を襲名するにあたり、これまで、猿之助さんに育てられてきたお弟子さんのうち、特に主役の立役をはれる実力を持っている右近さんや段治郞さんの処遇が気になっていたのですが、これは私が恐れていた明らかな粛清ですね。段治郞さんは段四郎さんのお弟子さんでもあるわけですから、従わざるを得ないのでしょう。私には時代の流れに逆行する、露骨すぎる仕打ちに思えてなりません。

「段治郞」という名前は、段四郎と亀治郞の二つをとったような良い名前で、しかも、段治郞さんは研修所出身でありながら、初めて歌舞伎座で立役の主役に抜擢された、歴史的にも極めて大きな価値のある名前です。その段治郞さんの名前を、亀治郞さんの猿之助襲名の年に変えるのであれば、更に大きな名前を「襲名」させるのが筋というものなのに、このネット時代でも、検索しても、初代猿翁と共演した(産経ニュースの情報)というだけしか、よくわからない名前への「改名」、私は月乃助という名前にこれ以上の情報がないので、全くわからないのですが、もし初代の月乃助が、襲名に値する名前であれば「襲名」となるのでしょうが、そうではないので「改名」なのでしょう。膝の治療で、長期公演を控えておられなければ、もっと歌舞伎の舞台で活躍されていたはずの逸材にこの仕打ち。本当に胸が痛みます。

国立劇場の研修所は、国の予算を使って、歌舞伎俳優を養成しているはずです。ならば、国民の血税を使って養成した俳優に、なぜ本舞台で主役をさせないのでしょうか。自分たちの子や孫に主役を独占させたいばかりに、舞台芸術としての完成度をおろそかにしている現在の歌舞伎界に、異を唱えてきたのは他でもない猿之助さんではないのですか。その猿之助さんの薫陶を受けて、もっとも出世した俳優さんが、段治郞さんなのではないのですか。その段治郞さんを抜擢せずに格下げする、そのような状況下で四代目猿之助を受け継ぐ亀治郞さんに猿之助の精神が継承できるはずはありません。私が見たいのは、喜熨斗家のDNAではありません。猿之助の舞台であり、猿之助の精神です。

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