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2014年12月23日 (火)

わたし、これダメだと思う。

私は、この企画はダメだと思う。心意気は買います。しかし大きく外すはず。もちろん、あくまでも個人的な意見ですが……

YOMIURI ONLINE

漫画「ワンピース」、猿之助さん主演で歌舞伎に

http://www.yomiuri.co.jp/culture/20141221-OYT1T50061.html

なぜかというと、ファン層の隔たりが半端ないからです。

三代目が、「オオクニヌシ」で大きく外し、スーパー歌舞伎が崖っぷちに追い込まれた時に起死回生の舞台となった「新三国志」は大ヒットし、その後第三作までシリーズ化されましたが、三国志ファンサイドからいうと、スーパー歌舞伎の影響は皆無と言っていいと思います。三国志はスーパー歌舞伎の後、映画「レッドクリフ」の大ヒットで、第何次かわかりませんが、三国志ブームが到来し、現在はまた下火になっていますが、スーパー歌舞伎はほとんどその痕跡を残していないと言っても過言ではありません。

なぜなら、スーパー歌舞伎「新三国志」シリーズは、三国志の登場人物の名前を借りただけで、ほとんどがオリジナルのストーリーになっているからで、三国志ファンにとっては、イチゴとイチゴ味ぐらいの差がついてしまっているからです。しかし歌舞伎興行的にはイチゴ(歴史劇)ではなく、イチゴ味(宝塚風)にしたのが功を奏したのでしょう。

歌舞伎の興行的には、まず一等席一万五千円前後を出して、休憩入れて約4時間拘束される舞台を見に来ようという、さまざまな意味で余裕のある歌舞伎のいつもの観客に興味を持たせなければなりませんが、いつも一等席に座るマダム達にとって、「ワンピース」が魅力的かというと、(三階席専門の私でもわかりませんから)疑問視されます。

漫画やアニメの「ワンピース」のファンは、多くが子どもや子ども連れのお父さん世代でしょう。お父さん世代でも一万五千円前後の一等席を数枚買って、よくわからない舞台を見に来ようという人は皆無に等しいのではないでしょうか。第一、歌舞伎の舞台に慣れないと3時間以上も座っていられません。ましてや子どもに観劇マナーをどうのこうのというのが通じるわけはありません

演じる側は、そうした「お父さん世代」なのですから、興味があるのは理解できます。しかし実際の「お父さん世代」は歌舞伎の観劇の余裕はないのです。興味があっても金額的に最初は三階席です。現に四代目の襲名披露公演の時は、三階席に多くの、これまで歌舞伎を見たことがないような男性の姿を多く見かけました。それはいいことなのです。しかしそれでは一階席は埋まりません。

新三国志はオリジナルの脚本でも、脚本そのものの力で切り抜けました。スーパー歌舞伎のワンピースも、相当すごい脚本を書かないと、大変だと思います。「空ヲ刻ム者」のような中途半端な脚本では持たないでしょうね。

私の予想が外れることを願ってやみません。

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